岸川聖也のホンネ試打シリーズ『岸川聖也がVENTUS シリーズを分析：VENTUS Limber編』

『打球音・ボールの食い込みが良い』
Limberは軟らかいのでボールの食い込みがいいですね。
打球音もしっかりといい音が鳴っているなと思いました。
連続でドライブを打ってもぶれることなくすごく安定する印象でした。
ただし、対ループドライブに対してカウンタードライブを打った時にラバーの軟らかさが原因ですこし相手のボールに負けてしまうかもと感じました。
あまり回転がかかっていないボールに対しては、相手の回転を利用しながらいいカウンターが打てるのですが、トップ選手のような強い回転のボールを扱うのは少し難しい印象です。
ただし、VENTUS ExtraやVENTUS Stiffであれば硬さがあるので、回転量が多いボールに対しても相手のボールに負けることなく返球できると思います。
ですのでLimberは、卓球を始めたばかりの初心者の人や、ドライブの基礎をしっかりと身につけたい人、安定したフォアドライブが打てるようになりたい中級者にはもってこいのラバーだと思いました。

『前陣でも中陣でも安定する』
フォアドライブの時に感じたことと同様に、ボールがラバーにしっかり食い込む印象です。
特に台から下がった時は、軟らかいラバーの方が飛距離は出ると思うので、そういった面でLimberの性能の良さをより感じることが出来ましたね。
前陣でも中陣でも安定したドライブが打てました。
中級者ぐらいのレベルで、少し軟らかいラバーが好きな選手が使いやすいラバーだと思います。

『下回転に対しても安定したドライブが打てる』
対下回転ドライブも他のドライブも他のドライブ技術と同様安定したドライブを打つことができますね。
ただし、回転量の多い下回転、例えばぶつ切りのカットに対してのボールやトップ選手レベルのボールだと回転量にシートが負けてしまってなかなか持ち上がりにくいのかなと思いました。
Limberだと持ち上がりにくいボールも、硬さがあるVENTUS ExtraやVENTUS Stiffであれば、対応できると思うので、自分のプレースタイルやレベルに合わせたラバー選びができるVENTUSシリーズは良いなと感じました。

『球持ちがあるのでミスが少なく、台上プレーに長けている』
Limberは『軟らかいラバー』という特性上、しっかりした球持ちがあるのでミスが少なく台上プレーには適したラバーだと感じました。
チキータも試してみましたが、反発が強いラバーだと（チキータは）より難しい技術なんですけど、ボールの食い込みとラバーの反発のバランスが良く、安定して飛んでくれるのですごくやりやすかったです。
台上プレーが苦手な人や、技術習得にはピッタリなラバーだと思います。

『安定重視なので初中級者にはピッタリのラバー』
Limberは『軟らかい』という特性から、相手が驚くようなボールが出る、癖のあるボールになるということはないですがどの技術も安定する印象がありました。
ボールの食い込みとラバーの反発のバランスが良いラバーなので全体的に安定するんだと思います。
ただし、トップレベルになってくるとボールの威力だったり、回転量だったりが物足りなく感じてしまうように思いました。
ですので、レベルアップする前の段階で、まずは技術習得をしたい人やそれぞれ自分が苦手に思っている技術を安定させたい人、全体的にどの技術も安定させたいという人にはピッタリのラバーだと思います。

・所属：ファースト
・生年月日：1987年5月21日
・戦型：右シェーク攻撃型