岸川聖也のホンネ試打シリーズ 『岸川聖也がV>11 Extraを分析』
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2020年4月、長年のラバー開発で培った「ハイエナジーテンション」をベースにラバーの性能を高水準で維持しつつ軽量化を実現した最新テクノロジー「ライトニングテンション」を搭載した『V>11 Extra』が誕生。
軽量化と高性能という相反する2つの特徴が融合した、「扱いやすい高性能ラバー」の『V>11 Extra』をVICTASアドバイザリースタッフの岸川聖也がホンネレビュー!
(※今回の試打ではラケットはSWATを使用。)
V>11 Extra
- 製造国:ドイツ
- ラバーの種類:テンション系裏ソフト
- スポンジ硬度:47.5±3度
V>11 Extraを分析
フォアドライブ・ループドライブ
『扱いやすさと回転のかけやすさを兼ね備えていて、上級者も使えるラバー』
(スポンジ硬度47.5度だが)触った感じは少し軟らかくて、しっかり弾力がありますね。打った感じもしっかり食い込みながら、弾みもあるので本当に良いラバーだと感じました。
使いやすく、また回転もしっかりかかるので、初中級者だけでなく上級者まで使えるラバーだと思います。
自分からループドライブをかけるときはしっかりボールが食い込んでくれて、なおかつ回転もすごいかかるので、本当にいいループドライブがいくという印象を受けました。
対ループ カウンタードライブ
『打ちやすさだけでなく良いボールが打てる』
少し軟らかさもあるラバーなのでかけ返した時にしっかりいいボールがいきますね。
打ちやすいラバーの特徴として、自分も打ちやすいけど相手も取りやすいボールになってしまうことが多いのですが、この『V>11 Extra』は打ちやすいだけでなく、良いボールがいくのが特徴だなと感じましたし、そこがこのラバーの良い点だと思いました。
バックブロック&ドライブ/中陣バックドライブ
『相手のボールを吸収しながらも、粒がつぶれないのでいろいろな技術がやりやすい』
しっかりボールを食い込んで相手のボールを吸収してくれるのでブロックもやりやすかったですし、回転をかけ返した時も粒が潰れることなく相手のボールに負けずに返してくれました。いろいろな技術が万能にできる、やりやすいラバーだと思います。後ろに下がった時もラバーの重さはまったく気にならなかったですね。
「良いラバー=重い」と感じてる人が多いと思うのですが、『V>11 Extra』は『重くないのに良いラバー』という印象を受けました。
ラバーが軽いからといって、ボールも軽くなるという感覚は全くなかったです。
しっかり回転もかかって相手コートに入ってからもボールが伸びていくので、トップ選手向けのいいラバーだなと感じました。
台上プレー・チキータ
『僕が思う台上技術のやりやすいポイントを押さえているラバー』
台上技術はどの技術も本当にやりやすかったです。
硬すぎると逆に飛距離が出ないのでネットミスすることがあるんですけど、(V>11 Extraは)硬すぎないので自分のボールにして返球できるし、自分のやりたいことがラバーに伝わるラバーでしたね。
僕が思う台上技術のやりやすいポイントを押さえている ラバーだなと思いました。
チキータは難しい技術ですが、やりやすく安定感があるように感じました。
ラバーが軟らかいのでしっかり弧線を作ってくれるし、(ボールが)食い込んでネットを越えてくれました。
総評
『相手のボールに打ち負けない、上級者でも満足できる性能を持ったラバー』
触ったら軟らかく感じましたが、ボールが食い込むので回転量の多いボールが打てると感じました。
ボールもよく飛んで行くし、相手のコートに入ってバウンドしたあともボールが伸びていきますね。
今回さまざまな技術を試してみて、『V>11 Extra』の特徴の一つとして打ちやすさを感じました。
一般的に打ちやすいラバーの特徴は、自分も打ちやすいけど相手も取りやすいボールになってしまうことが多いと思うのですが、この『V>11 Extra』は自分が打ちやすいだけでなく、良いボールがいくこと、加えて相手のボールに打ち負けないところも良いポイントだと思います。
台上技術もラバーが硬すぎないので自分のボールにして返すことができましたね。
ドライブなどの攻撃の技術だけでなく、細かい台上技術まで網羅している万能なラバーだと思います。
回転量の多いボールが打てるので初中級者はもちろんのこと、上級者でも満足のいくラバーではないでしょうか。
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岸川聖也プロフィール
・所属:ファースト
・生年月日:1987年5月21日
・戦型:右シェーク攻撃型