ロビング
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「LoB=ロブ」「LOBBING=ロビング」には「高くゆるく上げる球」という意味がある。卓球以外ではテニスやクリケットにこの技術がある。そのロビングに対して打つことを「ロビング打ち」と言う。 プレーヤーにとっての究極の技がスマッシュや一発で抜きさるパワードライブなら、見せる技、一般の人が最も喜ぶのがロビングだろう。台から10m近く離れて、相手の左右152cm、縦137cmの小さなコートに入れるこの技は、一般の人が見たらまるで 神技に見えてしまうことだろう。 昔の日本でも歴代のチャンピオン達がこの技を得意として、観客を沸かせた。
ロビングというのは観客を喜ばせるだけの技ではない。
卓球の試合の中でも 「不敗の技術」「守りの技」としてとても大切な技術だ。相手から攻められ台から下げられた。そのときにすぐにあきらめ、 相手に得点を許すよりは、少しでも長くラリーを続ける。それによって、相手に途中でミスが出るかもしれない。またそれを繰り返すことによって、相手にプレッシャー がかかったり、相手は疲れてきたりするかもしれない。
特にロビングに対してスマッシユミスをしたときというのは、誰でも精神的なダメージが大きい。「ああ、チャンスボー ルだったのに……」というように。 ロビングのうまい人というのは、共通して、そのロビングが相手コートに深く入り、回転がかかっている。
回転をかけるためには手だけでなく体を使って打たなければいけない。これは打つほうにとってはいやなものだ。また、達人になると、 背中に目があるのでは?と思うほどに、相手コートを見ずにボールだけを追いかけ、ロブを上げる。つまり、彼らの頭の中には相手コートとの距離感やコートの位置がインプットされているのだ。
ロビングには高く上げる人や低いロビングを使う人など人によってさまざま。また、ロビングでしのぎながら、次第に回転を強め、後陣からのカウンタドライブやスマッシュを打ったり、距離をつめて中陣での打ち合いに持っていったり、ロビングから一転してカットを入れたりとか、ロビングの使い方ひとつでもいろいろある。
「守るだけのロビング」ではなく、「攻めのロビング」を身につけることも大切だ。