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【2023年全日本卓球選手権】男子シングルス4回戦、吉村和弘が前回準Vの松平健太を撃破。丹羽孝希は大逆転勝利!

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男子シングルス4回戦、ノーシードで1回戦から勝ち上がってきた吉村和弘が、前回準優勝の松平健太を破った!
この勝利を「金星」と表現するのは、些か吉村に失礼かもしれない。2016年度大会の男子シングルスのファイナリストであり、日本男子でも指折りの強打者だからだ。松平戦でも、松平の高い守備力と機を見てのカウンターに対し、高い打球点から迷いなく両ハンドのパワードライブを振り抜いた吉村。台から下がっての打ち合いでもパワーで上回った。

試合中の吉村和弘選手
両ハンドのパワードライブで松平健太をノックアウトした吉村和弘

前回3位の丹羽孝希は、なんとゲームカウント0ー3からの大逆転勝利。関東学生チャンピオンの阿部に対し、ジュースの連続となった1ゲーム目を18ー20で落とし、そのまま3ゲームを連取されたが、稀代の速攻プレーヤーの集中力は最後まで途切れなかった。ゲームカウント3ー3まで追いつくと、最終ゲームは8ー8から3点連取。力強く拳を突き上げた。彼の創造的なプレーを楽しみにしているファンのために、この早いラウンドで負けるわけにはいかない。

試合中の丹羽選手
ゲームカウント0ー3から大逆転勝利を収めた丹羽孝希
笑顔で声援に応えている丹羽選手
観客席のファンの声援に、笑顔で応えた丹羽

前回優勝の戸上隼輔はストレート勝ち。世界ランキング4位の張本智和は竹崎のカットに手を焼き、ゲームカウント2ー2と競り合ったが、そこから打ち急がずにループドライブの連打から竹崎のフォアへ決定打を集め、押し切った。「まだまだ打ち急ぐ場面が多かった。5ゲーム目以降は粘り強く、一撃で決めようとせずにゆっくり戦えたのが勝因」と試合後に語った。

そして4回戦で随一の激戦となったのが曽根対谷垣戦。愛工大名電高では曽根が1年先輩、この世代を代表する強打者同士の華々しい打撃戦は、最終ゲームに先に谷垣がマッチポイントを握るも、曽根の意地が上回り、14ー12で逆転勝利。「全日本男健在」を改めてアピールした。

試合をする曽根翔選手
谷垣佑真をゲームオール14ー12で破った曽根翔

男子シングルス4回戦の主な結果

  1. 戸上隼輔(明治大) 4、10、4、5 泊航太(日本体育大)
  2. 小林広夢(日本大) ー8、8、4、12、ー8、8 町飛鳥(ファースト)
  3. 松山祐季(協和キリン) 6、2、ー7、11、5 田添響(岡山リベッツ)
  4. 濵田一輝(早稲田大) 6、ー5、ー5、ー6、7、7、7 神巧也(ファースト)
  5. 松島輝空(木下アカデミー) 8、14、8、6 中村廉(瀬戸内スチール)
  6. 松下大星(クローバー歯科カスピッズ) ー9、9、4、3、6 皆川朝(日野キングフィッシャーズ)
  7. 高見真己(日鉄物流ブレイザーズ) 9、ー7、9、7、6 上田仁(T.T彩たま)
  8. 及川瑞基(木下グループ) 8、3、ー9、4、ー13、4 小園江紀也(野田学園高)
  9. 大島祐哉(木下グループ) 7、3、4、2 坪井勇磨(個人)
  10. 篠塚大登(愛知工業大) 6、2、9、8 宮川昌大(明治大)
  11. 吉村真晴(TEAM MAHARU) 5、8、7、7 中村煌和(愛工大名電高)
  12. 丹羽孝希(スヴェンソンホールディングス) ー18、ー6、ー5、6、9、9、8 阿部悠人(専修大)
  13. 村松雄斗(La.VIES) 1、7、4、4 藤本海統(クローバー歯科カスピッズ)
  14. 張本智和(IMG) 10、ー9、7、ー9、7、5 竹崎千明(岡谷市役所)
  15. 坂根翔大(関西卓球アカデミー) ー2、3、ー12、5、4、8 英田理志(愛媛県競対)
  16. 曽根翔(T.T彩たま) 8、ー4、ー7、4、ー8、4、12 谷垣佑真(愛知工業大)
  17. 吉村和弘(個人) ー5、8、10、8、ー8、11 松平健太(ファースト)