【2023年全日本卓球選手権】男子シングルス準決勝、曽根翔は豪快な両ハンド見せるも3位。決勝は戸上隼輔対張本智和
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男子シングルス準決勝
張本智和(IMG) 11、7、6、-9、8 曽根翔(T.T彩たま)
戸上隼輔(明治大) ー8、ー6、3、8、7、ー7、7 篠塚大登(愛知工業大)
男子シングルス準決勝を制したのは、張本智和と戸上隼輔!
張本智和と曽根翔の両ハンド対決は見応えがあった。昨年2月のTリーグでの二度の対戦では曽根が勝利しており、張本は強引にチキータで攻めようとせず、ブロックからの反撃を主体にラリーを組み立てる。一方、バック対バックでは張本を上回っていた曽根は、バック対バックを起点に張本のミドルを突き、チャンスがあれば回り込んで強烈なパワードライブを決める。
勝負のポイントは1ゲーム目。張本の10ー8のゲームポイントからジュースにもつれ、張本の12ー11での4回目のゲームポイント。曽根がバックハンドの猛攻を仕掛けるも張本がしのぎ、最後はミドルへの強打も拾って14ー12。曽根としてはこの1ゲーム目を先取し、張本にプレッシャーをかけたかった。試合後、曽根は「1ゲーム目のように競った場面で取れなかったのがきつかった。昨シーズンのTリーグの対戦では一撃で決まっていたボールが返されるようになった」と語った。
4ゲーム目は曽根が5ー1、8ー4とリードを奪い、10ー9で回り込みから強烈なパワードライブを決めて11ー9。1ゲームを返したが、守備に徹した張本の堅陣は最後まで崩れず。張本が4ー1で勝利を収めた。
「優勝を目指していたので、ベスト4という結果は悔しい。うれしいという気持ちはあまりない」と会見で語り、意識の高さをうかがわせた曽根。しかし、最高成績をベスト16から3位へ大きく伸ばした今大会は、今後への飛躍のきっかけとなるだろう。「ぼくはバックハンドが得意なので、それを磨きながら、苦手な技術も成長していけば張本選手に近づいていけると思います」と前向きに語った。
準決勝のもうひと試合は、大学生プレーヤー同士の激しいラリー戦を前回王者の戸上が制した。試合の前半はプレーが攻撃に偏り、篠塚に先行を許した戸上だが、次第に台上のダブルストップからのバックハンド攻撃や、緩急ある攻撃を見せるようになる。
篠塚も台から下がっては不利になると、試合の終盤では前陣に徹して切れのあるフォアカウンターを見せ、勝負は最終ゲームへ。戸上が5ー2とリードしてチェンジエンドとなり、正確性を増したバックハンドで9ー4までリードを広げる。篠塚も挽回したが、最後は篠塚のフォアフリック強打を戸上がブロックして得点し、11ー7で勝利を決めた。