本文へ

【2023年全日本卓球選手権】強気のフォアでの勝負を貫いた戸上隼輔。張本智和を決勝で下し、男子シングルス2連覇達成

更新日

男子シングルス決勝

戸上隼輔(明治大) 8、-10、15、6、-7、4 張本智和(IMG)

2023年全日本卓球選手権大会の最終試合となった男子シングルス決勝、昨年王者の戸上隼輔が、ダブルス2種目を制して三冠を狙う張本智和との激戦を制し、2連覇を達成!

試合を通じて光ったのが、戸上の積極性だ。バック対バックでも張本に互角に近いレベルで打ち合いを見せたが、先に張本のフォアサイドを突き、得意のフォアで決める強気のプレーを見せた。今季からドイツ・ブンデスリーガに参戦し、打球点の幅が広いバックハンドの強化に取り組んできた戸上。その成果を存分に見せ、台上から対下回転、中陣での反撃に至るまで、バックハンドのミスは非常に少なかった。

バックハンドでプレイする戸上選手

バックハンドの技術力が向上した戸上隼輔。張本有利と見られたバック対バックでも、互角以上に打ち合った。

準決勝で篠塚大登に苦戦の末に競り勝った戸上が、激しい打撃戦でも強気を貫いたのに対し、準決勝で曽根翔に快勝した張本は、やや受け身のプレーになった。1-1で迎えた勝負の3ゲーム目を17-15でもぎ取った戸上が流れをつかみ、4-2で勝利。堂々の連覇達成となった。

試合後の戸上選手と張本選手の様子
決勝の決着後、戸上と健闘を称え合う張本智和

戸上隼輔選手の優勝インタビュー

「うれしいのひと言です。大会前はあまり自信がなく、アジア大陸予選でもあまり良い結果が出なくて不安な中で2週間を過ごしたけど、優勝できてうれしいです。連覇はあまり意識していなかった。とにかく日本一になりたいというのを心がけて練習してきました。
最近フォアの練習をすごくやってきてフォアは自信があったので、バック対バックよりフォア対フォアの戦術をとって戦おうと思いました。(3ゲーム目は)このゲームが勝負のカギになると思ったので、死ぬ気で取ろうと頑張りました。根拠のない自信をもってずっと戦いました。パリオリンピックを意識した時に、全日本を取っている選手が多いし、2連覇を達成することができたので、世界を見据えて今後調整していきたいと思います」

戸上隼輔選手
表彰式で2年連続の天皇杯を手にした
曽根翔選手
男子シングルス3位の。全日本のシングルスで初の表彰台に立った