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中国男子が決勝進出。9連覇に王手をかける

更新日
試合をしている中国の樊振東選手
樊振東

男子団体準決勝

中国 3ー0 スウェーデン

○馬龍 6、5、11 M.カールソン
○樊振東 11、ー8、3、2 K.カールソン
○許シン 6、11、5 Jon.パーソン

女子団体決勝に先立って行われた男子団体準決勝、中国対スウェーデン戦は中国が3ー0で勝利を収めた。

最強トリオの馬龍・樊振東・許シンを送り出した中国。トップ馬龍はバックサイドの絶対的な守備力を生かして、確実に勝てるバック対バックからの展開で勝負した。試合後の会場インタビューでは「アグレッシブにプレーした」と語っていたが、実際にはローリスクなプレーに見えた。それでも勝てるのは馬龍のプレーの総合力ゆえだ。

2番樊振東はK.カールソンの粘り強い守備に2ゲーム目を落としたが、3ゲーム目以降は相手の球質やコース取りに慣れ、両ハンドの豪打を連発。4ゲーム目10ー2のマッチポイントでは、一撃必殺のバックドライブをバッククロスに決め、スウェーデンの大応援団をうならせた。
3番許シンはフォア前への切れた下回転系サービスと、バックサイドへの弧線の高いループドライブ。このふたつを軸にJon.パーソンを料理した。そして3ゲーム目に見せたフォアのカウンターは驚異的。昨年は故障に悩まされた許シンだが、体は相当仕上げてきている。中国、これで世界選手権の連続優勝記録を更新する、9大会連続の優勝に王手をかけた。

また、敗れたとはいえ、地元開催の大会で銅メダルを獲得したスウェーデン男子の活躍は、大会を大いに盛り上げた。ベテラン主体の選手起用で、これをもって80年代後半〜90年代の黄金時代が「完全復活」したとは言えないが、サービスの名手であるシェルベリや17年世界ジュニア2位のモアガルドなど、才能ある若手も出てきている。やはりスウェーデンに元気がなければ、世界の卓球界も盛り上がらない。

試合をしているK.カールソン選手
K.カールソン
多くの観客が入った場内の様子
多くの観客が入った場内の様子