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ライオン卓球ジャパンオープン荻村杯・札幌大会  許昕が林昀儒を破り3冠!改めて見えた中国の強さ。

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ライオン卓球ジャパンオープン荻村杯・札幌大会 林昀儒を破り3冠を達成した許昕

ジャパンオープン最終日、男子シングルス決勝が行われ、許昕(中国)が林昀儒(TPE)を4-1で下し男子シングルス優勝。また、許昕は混合ダブルス、男子ダブルス、男子シングルスで優勝し、3冠を達成した!

VICTAS 卓球 ジャパンオープン 札幌大会 許昕 林昀儒 男子シングルス 決勝
許昕(中国) 4(9,12,-8,3,8)1 林昀儒(TPE)

試合は序盤から許昕の中陣からの強烈なドライブと林昀儒の前陣での両ハンドがぶつかり合う。
第1ゲームから接戦となり9-9となるが、そこから許昕は三球目のフォアクロスへのドライブ2本で林昀儒のカウンターミスを誘い先制する。

第2ゲームは林昀儒が許昕をブロックで振り回しペースを掴む。許昕の中陣からの強烈なドライブを前陣でとらえカウンターを打ち込んでいく。10-8と林昀儒がゲームポイントを握るも、「最初の2ゲームはすごく接戦になって、自分はキーポイントでしっかりチャンスを掴ことができた。これは自分の経験による部分が大きい。」と許昕が語ったように、そこから林昀儒の甘いサーブレシーブを許昕が見逃さずに強打を決めていく。許昕が逆転で第2ゲームを奪い2-0とリードを広げる。

VICTAS 卓球 ジャパンオープン 札幌大会 許昕 林昀儒 男子シングルス 決勝

第3ゲームは第2ゲーム同様、林昀儒が許昕をブロックで振り回す。8-4と林昀儒がリードするも許昕が8-7まで追い上げたところで林昀儒がタイムアウト。タイムアウト後、林昀儒は素晴らしいカウンターブロックを決め嫌な流れを断ち切る。最後は林昀儒がレシーブから強烈なチキータで許昕のフォアサイドを打ち抜きこのゲームを奪う。

VICTAS 卓球 ジャパンオープン 札幌大会 許昕 林昀儒 男子シングルス 決勝

第4ゲーム、第3ゲームを奪った林昀儒が流れを掴むかと思われたが、許昕がプレーのギアを上げる。前のゲームまでは中陣からのドライブを林昀儒に捉えられカウンターを浴びていたが、厳しいサーブレシーブから三球目、四球目で強打を打ち込みほとんどラリーにさせない。

林昀儒に全くペースを掴ませず、第4,5ゲームを連取し4-1で勝利。優勝を決め今大会3冠を達成した。

試合後、許昕が「すごくプレッシャーがあった」と語ったように、東京五輪を来年に控える中、日本で行われるプロツアーというのはプラチナというプロツアーの中でのランク以上に大事な大会になる。
前回のジャパンオープンでは馬龍、張継科を破り、張本智和が優勝。今大会は中国の主力メンバーが香港オープンにはエントリーせず、札幌で調整合宿を行い万全の準備で参戦する中、決勝には林昀儒が勝ち残った。
中国として絶対にタイトルを落とせない状況の中、プレッシャーを跳ね除け許昕が優勝。

東京五輪に向け、混合ダブルスで張本智和/早田ひなが樊振東/丁寧(中国)、女子シングルスで長崎美柚が朱雨玲(中国)、佐藤瞳が丁寧(中国)を破るという大きな収穫はあったものの、結果的に今大会は許昕が3冠、女子シングルス、女子ダブルスも中国が制し、全種目中国勢が優勝、また中国の新星・孫聞が張本智和らを破り3位に入るなど、改めて中国勢の強さが示された大会となった。