「世界卓球での勝利は100倍うれしい」。動じない木原美悠、逆転勝利でベスト16進出
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女子シングルス3回戦
木原美悠 −8、4、6、1、5 メシュレフ(エジプト)
女子シングルス3回戦、木原美悠が「アフリカの女王」として君臨してきたエジプトの左腕、メシュレフを4−1で下してベスト16進出!
「相手のバックのロングサービスが思った以上に回転量があって、自分の打つコースもあまり良くなくて、相手に待たれて1ゲーム目を落としてしまった」。試合後にそう振り返った木原。これまで試合をしてきた2コートではなく、やや暑くて湿気のあるサブアリーナの4コートでの試合だったこともあり、出足はやや慎重だった。
しかし、2ゲーム目からはエンジン全開。得意のサービスを効かせ、威力満点の両ハンド強打を次々に相手コートに打ち込む。回転量重視、安定性重視のメシュレフの両ハンドドライブは、次々に木原に狙い打たれた。2ゲーム目以降は目の覚めるようなプレーで、一気に決着をつけた。
「世界卓球での1勝は今までの大会と違う感じがあって、100倍くらいうれしいです。世界卓球は個人戦なら2年に1回。そこに懸ける思いはやっぱり全然違います」(木原)。世界卓球での個人戦は初出場ながら、100年に迫る大会が持つ重みは十分に感じている。その一方で、「大会中も食欲は落ちてないです。むしろ日本にいる時より食べているかも(笑)」と語る強心臓ぶりだ。
「緊張やプレッシャーを感じるのは当たり前なので、その中で自分がどう戦うか。自分との戦いじゃないかなと思います。私は緊張を『楽しい』に変えられるし、あとは常に『相手も必ず緊張するんや』という気持ちを持って戦っています」(木原)。女子シングルス4回戦では、ベスト8入りをかけて東京五輪女王の陳夢(中国)との対戦。大金星を期待したい。
また、木原の試合に先駆けて行われた男子シングルス3回戦では、日本勢でただひとり勝ち残っている張本智和が荘智淵(チャイニーズタイペイ)をストレートで完封。得意のバック対バックで相手との力量の差を見極め、強打と軽打を冷静に使い分けた。4回戦では伏兵・ボボチーカ(イタリア)の挑戦を受ける。
男子シングルス3回戦
張本智和 7、9、5、7 荘智淵(チャイニーズタイペイ)