【世界卓球(卓球世界選手権)2019】男子シングルスのドローを読み解く。運命的な丹羽のドロー
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上は男子シングルスの第1〜64シードのドロー。これに予選を勝ち上がった64名の選手を加え、128名の選手が男子シングルス1回戦に登場する。「R2」は2回戦という意味だ。
丹羽孝希は4回戦(ベスト8決定戦)まで勝ち上がれば、前回大会に続いてオフチャロフ(ドイツ)と対戦する。前回はゲームオール11−9という、大会随一の熱戦の末に丹羽が勝利した。そしてここを突破すると、準々決勝の対戦相手もまた前回と同じ樊振東(中国)。樊振東とは実に3大会連続の対戦で、何か運命的なものを感じさせる。これまで馬龍や許シンといった中国勢を破ってきた丹羽だが、過去の国際大会ではまだ樊振東に勝ったことがない。この大舞台で対戦が実現すれば、初勝利への挑戦となる。
「樊振東と張本のどちらかの山で、樊振東のほうに入った。できれば逆を引きたかった(笑)。3回戦でK.カールソン(スウェーデン)がいて、スウェーデンオープンで負けているので、そこに勝ってオフチャロフのところまでいきたい。ドローは悪くはないと思います」(丹羽)
吉村和弘は2回戦でカルデラノ(ブラジル)と当たる。当たりがつけば手がつけられない強打者だが、エンジンがかかるのが遅いところもあり、吉村が出足からリードを奪えば十分チャンスは出てくる。「大物食い」の本領発揮といきたい。 水谷は林高遠(中国)と同じブロックだが、まず3回戦で当たる鄭栄植(韓国)戦がひとつのヤマ場。森薗は2回戦で陳建安、3回戦でボルという「左腕ブロック」に入った。
そして最もドローに恵まれたのは張本だろう。3回戦で当たるフレイタス(ポルトガル)に過去0勝2敗と分が悪いが、ここを乗り切れば黄鎮廷(香港)は得意とする相手。準々決勝は張禹珍(韓国)やボルとの対戦が予想されるが、何より中国と準決勝まで当たらないのが大きい。下写真は丹羽。