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【世界卓球(卓球世界選手権)2019】深夜の大熱戦。平野・加藤が8強、石川はよもやの惜敗…

更新日
試合中の平野美宇選手

女子シングルス4回戦(ベスト8決定)

  1. 平野美宇(日本) 8、6、ー8、ー7、4、7 蘇慧音(韓国)
  2. 加藤美優(日本) 7、6、7、7 陳思羽(チャイニーズタイペイ)
  3. 王曼昱(中国) ー9、4、9、ー8、4、9 佐藤瞳(日本)
  4. 劉詩ウェン(中国) 6、5、6、4 キム・ソンイ(北朝鮮)
  5. 丁寧(中国) 6、9、ー5、6、9 徐孝元(韓国)
  6. 杜凱琹(香港) 6、6、ー7、9、ー4、ー6、9 石川佳純
  7. 陳夢(中国) 10、6、6、ー11、7 馮天薇(シンガポール)
  8. 孫穎莎(中国) 7、3、3、7 チャ・ヒョシム(北朝鮮)

ベスト8を決定する女子シングルス4回戦、深夜23時半に及んだ熱戦の結果は上記のとおり。
日本女子でベスト8に勝ち進んだのは、平野美宇と加藤美優。平野は同世代のライバル・蘇慧音と対戦し、前陣で両ハンドの激しいラリー戦を展開。ゲームカウント2ー0のリードから2ー2に追いつかれたが、「急いで打ちミスしてしまったので、そこをちょっとゆっくりにしました」と試合後に語ったとおり、攻守の判断が良くなった。

17年アジア選手権で鮮烈な優勝を飾り、相手を吹き飛ばすような両ハンド速攻で名を馳せた平野だが、今や攻撃だけでは相手にうまく緩急をつけられ、ラリーで自滅してしまう。「攻めるだけで勝てる時代ではなくなっているので、攻めと守り両方をしっかりやることで勝てるんだなと改めて思いました」という平野は、確実に2年前のデュッセルドルフ大会から成長している。

加藤はTリーグの日本生命レッドエルフでプレーした陳思羽を完封。バック対バックのラリーから、加藤がミドルを混ぜながら細かく揺さぶる。陳思羽はツボにはまった時の一発は脅威だが、細かいコース変更に対して柔軟性がなく、強く弾いてミスを重ねた。加藤は前回のベスト16からワンランクアップのベスト8入り。どうしても黄金世代の平野・伊藤・早田に注目が集まるが、この加藤もやはり世界トップクラスの実力者だ。明日の準々決勝で、平野は丁寧、加藤は劉詩ウェンという中国勢との大一番を迎える。

一方、敗れたのは石川と佐藤。石川はTリーグの木下アビエル神奈川でともにプレーした杜凱琹に対し、最終ゲーム6ー1のリードから逆転を許した。「相手がゆっくりとしたタイミングで打ってきたのを、焦って打ち急いでしまった。レシーブがうまくいかなくて、少し弱気な部分があった。焦りと迷いがあった」と試合後のコメント。女子では珍しい杜凱琹のYGサービスに苦しんだ。

佐藤は王曼昱の強打を何本でもカットで返球し、ロビングからの反撃も交えて観客を沸かせたが、6ゲーム目の中盤で大きくリードしながら守勢に回り、惜しくも逆転された。

上写真は平野、下写真は石川。

試合中の石川佳純選手