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IWABUCHI OPEN~supported by NEC~が開催

更新日

2020年11月23日(月)、練馬区にある中村南スポーツ交流センターにて、「IWABUCHI OPEN~supported by NEC~」が開催された。

「IWABUCHI OPEN~supported by NEC~」は、「パラ卓球選手が真剣勝負をする試合の場を作りたい」という想いで、岩渕幸洋(協和キリン)自らが主催。パラ卓球選手同士の真剣勝負やスペシャルゲストとのエキシビジョンマッチ、また、クラウドファンディングの返礼品として、選手との記念撮影やラリー体験が行われた。

イベントは、岩渕のYoutubeチャンネルでLIVE配信(アーカイブはこちら)、また、オンラインだけでなく会場には観客やメディアも来場したが、検温やアルコール消毒、座席も制限を設けるなど、様々な感染症対策が講じられた。

出演者には、主催者の岩渕をはじめ、齊藤元希(東京国際大学)、中本享(ドマーニ卓球クラブ)、垣田斉明(熊本八代市役所)と各クラスの日本チャンピオンが集結。

また、スペシャルゲストとして、協和キリンで岩渕とチームメイトの松平賢二(協和キリン)、パラ卓球アンバサダーの吉村真晴(愛知ダイハツ)が登場した。

実況席からのマイクパフォーマンスでもイベントを大いに盛り上げた。

司会進行はフリーアナウンサーの山﨑雄樹氏

試合結果

  1. 齊藤元希 1 (8) 0 松平賢二

オープニングマッチは、松平が車いすに乗り、クラス4チャンピオンの齊藤に挑戦。松平も随所に好プレーを見せたが、松平が試合後、「奥が深い」と語るように、巧みなコース取りで松平を翻弄した齊藤が勝利。

齊藤は前後左右への激しい揺さぶりで松平を翻弄

齊藤の揺さぶりに松平はなかなか先手が取れなかった

  1. 齊藤元希 2 (-6,5,7,-8,-9) 3 中本享

※第5ゲームは6-6から

車いす卓球、日本チャンピオン同士の一戦は、齊藤がクレバーなプレーを見せ、2-1とリードするも、中本もガッツあふれるプレーで食い下がり、勝負は最終ゲームへ。最終ゲームも積極的な攻撃を見せた中本が齊藤を振り切った。

ガッツあふれる中本のプレーは、観客を引き付ける

齊藤もボールに緩急をつけて対抗するも惜敗

  1. 岩渕幸洋 0 (-7) 1 吉村真晴

第3試合は、リオ五輪代表吉村とリオパラリンピック代表岩渕のエキシビジョンマッチ。多彩なサービスと鋭い攻撃を見せた吉村が1ゲームマッチの短期決戦を制した。

吉村は「フリーハンドの左手を体に固定」というルールでプレー

岩渕も果敢な回り込みを見せるも及ばず

世界レベルのプレーとさすがのパフォーマンスで会場を沸かせた吉村が勝利

  1. 岩渕幸洋 3 (-7,7,-5,4,11) 2 垣田斉明

※第5ゲームは6-6から

イベント最後の試合も第2試合に続き、フルゲームまでもつれる激戦。安定した両ハンドでのプレーを見せる岩渕と左ペン独特の球質を放つ垣田の一戦は、好ラリーの連続。最終ゲームも互いにマッチポイントを握ったが、最後は岩渕がサービスエースを奪い、激戦に終止符を打った。

球種の多彩な垣田のフォアハンドは得点力が高い

岩渕は堅いブロックで垣田を振り回した

フルゲームの激戦を制した主催者の岩渕は、静かにガッツポーズ

東京パラリンピックの目標を「金メダル以上」と掲げる岩渕。

全国各地で徐々に大会等が開催されるようになってきてはいるものの、いまだ数は多くない。そんな中、自身が主催者となり今回の「IWABUCHI OPEN~supported by NEC~」は開催された。

まさに今回のイベントは、岩渕の掲げる「金メダル以上」という言葉が意味する、パラ卓球の面白さや魅力を広めるものであり、取材を通して、改めてその言葉の意味を再確認する事ができた。「金メダル以上」を掲げる岩渕の今後の活動にも目が離せない。