【技術動画】日本屈指のカットマン村松雄斗の卓球技術解説-Vol.3切るカット-
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前回までに普通のカットとナックルカットの混ぜ方と練習方法を紹介したが、今回は普通のカットよりも格段に回転量のある『切るカット』を村松選手ならではの視点で紹介する。
『切るカット』はカット技術の中でも攻撃的なカットの一つ。
普通のカットとナックルカット、そして『切るカット』をマスターしてカットの幅を広げよう。
始めは多球練習でボールを切る感覚をつかもう。
フォアにドライブのボールを連続で出してもらい、回転をかける練習をしよう。
最初はコントロールよりも回転量を重視して練習する。
『コントロールを重視すると、どうしても回転量を上げることが難しいので最初はオーバーミスとかしてもいいから回転量を重視する。もしオーバーするんだったら力の入れ加減を調整して前でなく斜めに打つようなイメージで、肘を支点に前腕を意識して打つといいと思います。
手はすごいつかうんですけど、手だけだと浅いボールにうまく入れないので、思い切って正面じゃなく斜め側を向いて振るような感じです。正面だと(肘を動かす)スペースが無いのでスペースを作って振るようなイメージです。最初に体をボールに対して斜め前ぐらいにしてそのあとに手を上に上げて手はリラックスしてスイングはすごい速くするんですけど、(スイングと)同時くらいに体を沈み込ませるようなイメージです。』
村松選手が話すように、切るカットも基本のカットと同様に体に近い位置、自分の打ちやすいポイントで打つことが重要。体に近い方が体重移動もしやすい。
しっかりとボールを引き付けてボールをえぐるように回転をかけよう。
手は使うがリラックスしてスイングスピードを速く、ボールを鋭くとらえることが回転量を上げるコツのようだ。
では実戦で村松選手が気を付けているポイントとは何だろうか。
『試合だとあからさまにナックル、あからさまに切ってとかあまり使わないので本当に少しの変化で相手を惑わすみたいな。ネット下段にしようがふかそうが逆にちょっとのネットオーバーとか少しのオーバーとかでも同じ1点なので、そういう少しの変化でやることを心がけています。』
村松選手の場合、強い変化を仕掛けていくのではなく、ちょっとした変化を試合の中で組み合わせて相手を惑わすようなプレーをしているようだ。
変化をつける練習を繰り返し行い、実戦では相手にわかられないような絶妙な変化をつけられるように練習と実践を積み重ねていこう。
村松雄斗選手プロフィール
- 所属
- 東京アート
- 生年月日
- 1996年10月14日
- 戦型
- 右シェーク守備型
- 使用用具
- ラケット:KOJI MATSUSHITA OFFENSHIVE(松下浩二オフェンシブ)
バックラバー:スペクトル